さて、当社の超純氷®について「単結晶の大きさ」について当サイトにて語らせて頂きましたが、そもそも氷の「結晶」とは何なのか、今一度おさらいしてみましょう。
そもそも「結晶」とはなんでしょうか?
慣用句としての「結晶」は、「努力の結晶」や「愛の結晶」のように、はっきりとしたモノ、コトではない事柄が積み重なり、他のはっきりと形のある物事として現れることを指します。
そして自然科学の用語でいうところの「結晶」とは、嚙み砕かずにいうと原子・分子・イオンなどが規則正しく立体的に配列されている固体物質(単結晶体を指すことが多いが、多結晶体を含めることもある)ことをいうそうです。
そしてこの事象を深掘りすると、慣用句としての「結晶」も案外的を得ていることがわかります。
身の回りの「結晶」
例えば同じお菓子でも、クッキーやお団子のようなただの物質の塊は「結晶」 とはよばず、飴やチョコレートのようなお菓子は「結晶」と なるわけですが、これらにはどんな違いがあるでしようか?
それはお菓子の原料が一度分子的な結合を失い、そして再び自然に規則正しい構造に配列し、結合しなおしているという点です。
飴やチョコレートを砕いたとき、断面に「筋」のようなものを観察することができると思いますが、クッキーやお団子の断面にはこのようなものはみられません。
また、クッキーは砕くと粉々になりますが、飴は砕くとある程度規則性をもった形に分かれることが多いでしょう。
これはつまり、飴やチョコレート は特定の「パターン」が幾つも組み合わさってできている物質であることを意味しており、また飴やチョコレートに見られる「筋」は「パターン」の継ぎ目であり、圧力を加えた場合そこから割れていくことがわかります。
ざっくりというと、このような存在のあり方を「結晶」と呼ぶわけです。
超純氷®を偏光板に透かしてみせると、美しい結晶の継ぎ目が観察できる。
では「氷の結晶」とは?
同じように氷も「結晶」の構造を持っており、氷筍など一部の天然氷を除いたほとんどの氷はいくつもの単結晶が集まった「多結晶」になります。
一般的に結晶は「継ぎ目」の数が少ないほど美しく、硬くなります。
つまり多結晶でも、構成する単結晶が大きいほど、透明に近くなるということです。
単結晶が大きい構造を持つ氷は、比較的に融けにくいと言われています。
これは、単結晶の氷は、結晶内部の分子が整然と並ぶため、強い結合力を持ち、融解するために必要なエネルギーが大きいためです。
一方、多結晶の氷は結晶間に界面があるため、その界面に位置する分子は周囲の分子との相互作用が弱いため比較的、融解しやすいです。
最も融けにくく透明な氷は、天然の完全な単結晶のような氷が望ましいのですが、機械製氷により、これに限りなく近い氷を目指したものが「小野田の超純氷®」なのです。